計量カップを計量する(2)
2010年 05月 14日
規定量も「おいしさ」の基準も、たぶんそれぞれに違うはずです。
なにせこれだけ条件が違うのですから!
先ほどの数値を4倍すると、4人前の抽出に使う粉の量となるはずです。
各メーカーの説明書(おいしいコーヒーのいれかた)を参照すると、
カリタは4人分の抽出の場合、「粉を少なめに加減せよ」とアナウンスするほかは
計量カップ1杯=1人前と考えています。
ハリオは1人前10〜12gを目安としているため、粉の計りかたを見直す必要があります。
(感覚で同じ「すりきり1杯」を努力してもこのとおり)
・各社の計量カップで量った『4人前』モデル(注:メーカーの想定通りか否は不明)
カリタ 36.32g(これより少なめでも良いとのこと/具体的な指示はなし)
コーノ 42.0g
ハリオ 50.68g(説明書の記載より超過気味となっている)
メリタ 28.84g
粉の量がこれだけ違うため、粉の挽き方もそれぞれに合わせて調節しないと
適切な濃度のコーヒー抽出ができません。
(器具メーカーごとに挽き方を指定している理由もわかります)
実際、挽き方を同一の条件にして抽出すると、濃度はかなり違いが見られました。
挽き方だけでは、粉の量の違いは埋めきれないため、
メーカーごとの『おいしいコーヒーの味わい、濃度』も異なるのではないかと思います。
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なお、1杯あたりの規定量は次のとおり。
メリタは2人前を250mlとしているので@125ml。
ハリオはグラスポットのサイズから推測して@120〜130ml。
コーノはグラスポットのプリント位置から推測して@120ml。
カリタは4人用のサーバー容量(500ml)から推測して@125ml。
意外に小さいのです。昔風の、小ぶりのカップの容量です。
1杯あたりの抽出量が変わるなら、当然使用する粉の量も変わるはずです。
粉の量が変わればおのずと抽出のリズムも影響されますから、味わいは変わります。
(一定の湯量が通過するための時間が変わるから)
味わいの修正のためには、粉の挽き方なども見直ししないとバランスが保てなくなります。
(こうしてコーヒーはどんどん迷宮に入るのですね!)
まずは毎日お使いのカップの容量と比較してみましょう。
by mottano | 2010-05-14 17:55 | コーヒー器具・道具